Apple Watchのケースデザインは変更なし

 事前に噂されていたケースデザインのリニューアル(側面をiPad Pro/AirやiPhone 12以降のモデルにならって平面化する)はなく、その傾向はわずかにApple Watch Ultraのスクリーン周辺に見られるのみ。全体としては従来からのキープコンセプトとなった。Apple Watch Ultraにしても、筐体の基本イメージは初代Apple Watchからのデザインテーマを引き継いでおり、スクリーンの耐衝撃性を高めるためにガラスをフラット化してフレームで囲ったという形だ。

 基本デザインを変えない理由としては、それ自体がアイコン化して、ひと目でそれとわかる広告塔の役割を果たしているのもあるが、形状を大きく変更すると、ウォッチバンド取り付け部の互換性が維持しにくくなることが挙げられるだろう。アップルにとっては、純正ウォッチバンドの収益率も高く、本体を買い替えないユーザーにもバンドを購入してもらいたい。そのため、たとえば、Apple Watch Ultraのために開発された3種のヘビーデューティータイプのバンドも、44mm、45mm、49mmサイズであれば既存のApple Watchに装着できるようになっている。

 今回、堅牢性をアピールするApple Watch Ultraでさえ従来のデザインテーマから大きく逸脱していないことから、今後のモデルチェンジでもセンサーの追加などの機能向上を主体とし、ここしばらくは基本フォルムを大きく変えることはないとみてよさそうだ。