本来、dマーケットで稼いでいくのであれば、アマゾンのkindleのように、タブレット端末を割安で提供するだけではなく、スマホでも使えるアプリを展開するなど、通信会社に縛られずに利用者を広げていくものであるが、ドコモはそうではない。

 さらに、dマーケットの主力となるネットショップ「dショッピング」も自社運営にこだわっているため、商品数が11年12月のスタート時点で10万点規模と、1億点を超える楽天やアマゾンにはるかに及ばない。配送の決め手となる物流の戦略も不透明で、すでにdショッピング利用者からは「期日に届かない」といったクレームが出ている。ただし、物流を他社に任せているため、それに応える術がないという状況だ。

 これでは本気でdマーケットの利用を図りたいとは思えない。

 もっとも、ドコモは足元の端末販売状況の回復が迫られている。

右図をご覧いただきたい。

 これは、いわゆるスマホや従来の携帯電話に限った、新規の契約数から解約数を差し引いた契約件数の推移である。ドコモを見ると、11年10月のiPhone4S発売以降、そのあおりを受けて12年4月から「純減」の状況だ。dマーケットで目標どおり稼いでも追いつかないペースで顧客離れが起きている。

 dtabは数十万台規模の販売を予定しているが、約6000万の契約数を誇るドコモからみても微々たるもの。販売不振のなかで、こうした中途半端さがあるために迷走感がぬぐえない。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 小島健志)

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