ただ話すだけなのに「頑張る」「疲れる」「気を使う」……。日々のコミュニケーションで苦戦苦闘している日々よ、さようなら。これからは、説得しようと力業で勝負する必要はありません。自ら動くのではなく、相手に動いてもらい、自分の思い通りの結果に導けばいいのです。
それを可能にしたのが、大久保雅士著『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』だ。「トップセールス」の実績を持つ「メンタリズム日本一」が生んだ至極のコミュニケーションスキルが詰まった一冊。本書より、徹底的に磨かれたノウハウを一部抜粋し、「口下手で人付き合いが苦手」な人でも今日からすぐできる方法を紹介する。

人生を100倍生きやすくなる最高のコミュニケーション術Photo: Adobe Stock

事がうまく運んでいる人が
「無意識」にやっている心のつかみ方

 2016年、日本一のメンタリストを決める大会「メンタリズム・バトル・ロワイヤル」が開催されたことが私の転機の一つでした。

 出場者一人ひとりに十数分の時間が与えられパフォーマンスを行ない、観客全員が審査するというものです。ここでも、他人本位の精神が生きてきます。「自分がどんなパフォーマンスをしたいか」ではなく、「どう驚かせば観客は喜んでくれるか」を意識して演出を考えたおかげで、本大会で私は優勝し、日本一になることができたのです。

 その頃には、「コンプレックスの塊」の私はどこかに消えていました。

 師匠の口グセだった「圧倒的な自信があれば、その場を支配できる」という言葉通り、積み重ねてきた経験と日本一になった自信が心に余裕を持たせてくれたのです。

 その後も印象を操作し、「できる自分を演出し続ける」とチャンスが何度もやってきました。そのすべてに挑戦した経験が今の自分を支えてくれています。

 独立後には、家業の小売業やイベント運営業を行ない、現在は、研修・講演を通して活動しています。どの場面でも「圧倒的な自信」が私を支えてくれました。どんな逆境でも「何とかなる」と思えるのです。

 そして、メンタリズムを通して自分を演出し続けたことで、揺るがない自信を手に入れることができました。

 ここで紹介する技術は「事がうまく運んでいる人」が無意識にやっているものです。

 トップセールスや多くの事業を行なう経営者、ナンバーワンホストや接客のプロまで、いわゆるコミュニケーション能力が高い人たちが皆やっていることです。その彼らの技術を真似しようとしてもなかなかできません。

 ですから、「演出」です。私の培ってきた技術から誰にでも使えて効果が高いものだけを選び抜きました。

 そして、「これだけやっておけばOK」「ここさえ押さえておけば相手が自ら動いてくれる」というポイントをまとめています。

 仕事やプライベートのコミュニケーションで苦労している人が、これからの人生を100倍生きやすくなる最高のコミュニケーション術をお届けします。

(本原稿は、日々のコミュニケーションがラクになる36のノウハウが詰まった書籍『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』から一部抜粋、編集したものです)