「アドバイスをもらったとき」に好かれる人、嫌われる人のリアクションの違い

「コミュニケーションは“お笑い”のスキルでもっとうまくいきます」。そう語るのは、元芸人でネタ作家の芝山大補氏だ。芸人300組以上のネタ制作に携わった経験を活かし、ビジネスパーソンから一般の方まで幅広い層に「コミュニケーションに活きる笑いのスキル」を教えている。そのノウハウをまとめた初の著書『おもろい話し方　～芸人だけが知っているウケる会話の法則』が6月1日に刊行され、話題を集めている。「初対面でも会話が続く人がやっていること」「相手の心に10倍響く“感想”の伝え方」「好かれるリアクションの極意」「すべらない話の作り方」「お笑いタイプ診断」など、元芸人ならではのコミュニケーションノウハウが満載の一冊だ。今回は、その芝山氏にコミュ力を高めるコツを聞いてみた。

Photo: Adobe Stock

アドバイスや意見をもらったときに
やってしまいがちな“嫌われるリアクション”とは？

　誰かにアドバイスや意見をもらってリアクションするというシチュエーションは、仕事でもプライベートでもよくあります。

　このとき、相手と良い関係を築くために大切なことの一つが、「想定内」というリアクションをしないことです。これ、意外とやってしまう人が多い、嫌われるリアクションです。

　たとえば、あなたがアドバイスや意見を伝えたとき、「やっぱり、そうだよね」「ああ、自分もそう思っていました」「それも考えたんですけど…」と返されるとどう感じますか？

　これだと「その考え方はもうわかっていた」「新しいアドバイスではない」というニュアンスが出て、アドバイスしたほうは少し悲しくなります。

「なるほど！」がお互いにとって良い結果を生む

　もし想定内のアドバイスや意見が来ても、「なるほど！」「そういう方向性もあるのですね」と返すほうが、相手もアドバイスしたかいがあったと嬉しく思えるものです。

　せっかくアドバイスや意見をくれた相手に対して「良い意見がもらえました」と伝えることは、その後の関係に良い影響を与えます。

　また、相手がどんどん意見を言いやすくなります。最初は想定内のものしか出なくても、会話がはずめば、その後に良い意見やアドバイスがもらえる可能性だってあるのです。

　拙著『おもろい話し方』でも、相手が気持ちよくなるリアクションのコツを紹介しましたが、アドバイス・意見をもらったときのリアクションは仕事でもプライベートでもとても重要です。ぜひ意識してみてください。