米国の7-9月期国内総生産(GDP)統計は喜ぶべき内容となった。商務省が27日発表した7-9月期の実質GDP(季節調整済み)は前期比年率換算で2.6%増加した。3四半期ぶりにプラス成長に転じ、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想の2.3%増を上回った。個人消費は財への支出が3四半期連続で減少したものの、サービス支出は堅調が続き、新型コロナウイルス流行前の消費状況への回復が続いていることが示された。設備投資も増加が続いた。ただ、住宅市場の冷え込みが全体の足を引っ張った。住宅投資は26.4%減となり、GDP成長率を約1.4ポイント押し下げた。成長率の約2.8ポイント押し上げ要因となった貿易赤字縮小がなければ、GDP統計はこれほど明るい内容にはならなかっただろう。
米GDP持ち直し 喜べるのは束の間?
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