米オハイオ州クリーブランド郊外に住む高校教頭ショーン・ベルビールさん(44)は、自分たちのような中間層の世帯がこれほど支払いに追われていることに疑問を抱く。2年前の大統領選ではジョー・バイデン大統領に投票したが、中間選挙が迫る今、共和党にやや気持ちが傾いている。その理由の一つはここにある。「主体的に考えたいが、現時点では自分の経済状態に基づいて投票せざるを得ない。不本意ながら」とベルビールさんは言う。3児の父であり、妻は保育園で働いている。「共働きなのになぜギリギリの暮らしを強いられるのか分からない」経済的圧力は、来月8日の選挙に向けて投票先を決めようとする有権者に重くのしかかる。インフレ率は40年ぶりの高水準付近にとどまり、過去最高値をつけていた主要株価指数は急落。住宅ローン金利は2002年以来の水準に上昇している。エコノミストは来年、景気後退入りする可能性が高いとみている。
米中間選挙「インフレの痛み」が最後の決め手か
記録的な物価高騰に不満募らせる有権者、共和支持に傾く
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