キンプリ&タッキー脱退で「激震できなかった人」へ贈るジャニーズ騒動解説ジャニーズ事務所 Photo:PIXTA

「キンプリ」突然の脱退劇に日本中が激震した……と言いたいところだが、ジャニーズから縁遠いおじさんたちにとってはなんのこっちゃ、かもしれない。そこでおさらいである。(フリーライター 武藤弘樹)

「キンプリ」と聞いて自由連想する人たち
あなたは何を連想したか

 人気男性アイドルグループのKing & Prince(通称「キンプリ」)には、メンバーが5人いて、そのうち3人がグループから脱退する予定であること、および所属するジャニーズ事務所を退所する予定であることが、今月4日に発表された。
 
 これには激震が走った。キンプリほどのビッグネームで、グループの原形をとどめないほどの大きな異動が行われることだけではない。今月1日にも、タッキーの名前で知られる滝沢秀明さんが、ジャニーズ事務所副社長の退任を発表していたからである。
 
 キンプリファンはこの悲しいニュースに押しつぶされ絶望し、事情通や少しでも芸能界に詳しい人は、「これはジャニーズ事務所のあり方、ひいては日本における男性アイドルのあり方そのものが変わるぞ…!」と興奮した。
 
 しかし、これほどの騒動を前にして、まったく動じなかった勢力があった。“芸能情報に疎い勢”である。

 彼らはタッキーがアイドルでブイブイ言わせていた頃のことは知っていたが、まさか彼が、ジャニーズの副社長になっていたことなどは知らなかった。“キンプリ”が何を示す言葉なのかも知らず、“キンプリ”と聞く度にめいめいが「キン肉マンの関連商品だ(※たしかに“キン消し”に通じる響きがある)」と思ったり、「脳裏にきんぴらごぼうのイメージをうっすら浮かび上がらせるだけ」といった反応を、実際に示していたそうである。
 
 筆者もこの一派であり、“キンプリ”が用いられる文脈から「女性に人気のあるコンテンツだ」と当たりをつけていたところだけ結果的に正解だったが、『テニスの王子様』(通称“テニプリ”)関連の何かしらだと思っていた。タッキーが副社長になっていたことなど、むろん知らない。
 
 だが、タッキー副社長の退所とキンプリ3名脱退がどうにも世間をにぎわしているので、一応その“世間”で生きている身として、これはその内実についてもう少し詳しく知っておいた方がいいのではないかと思い、重い腰を上げるに至った。本稿では同様に感じていた諸氏とともにお勉強をするような形で、キンプリ、ならびにキンプリ3人脱退劇について学んでいきたい。