米グーグルは今でも十分稼いでいる。だが以前ほど楽々にとはいかなくなっており、痛みは生じている。グーグル親会社アルファベットは、9月までの12カ月間の営業利益が786億ドルに達し、S&P500種指数構成企業の中で3位だった(S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス調べ)。ただ、コストの大幅増とオンライン広告の低迷が響き、7-9月期の営業利益率は24.8%と、前年同期から8ポイント近く低下した。アルファベットの従業員数は同四半期に1万2765人増えた。広告事業の減速を予想していたアナリストにとってさえ、人員とコストの急増は想定外だった。アルファベットの時価総額は、10月25日の決算発表から1週間で20%目減りした。新規採用の規模は、薄給とはほど遠い同社にとって過去最大だった。同社の給与中央値は2021年に29万5884ドル(約4120万円)と、S&P500種企業でトップだった(ウォール・ストリート・ジャーナル=WSJ調べ)。アルファベットのシリコンバレー本社がある大都市統計圏の所得中央値と比べると、2倍以上だ。
グーグルにも痛み 処方箋は人員調整
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