電気料金上昇分の料金への転嫁が広がる
電気料金の高騰を受け、冷蔵倉庫業界から悲鳴が上がっている。火力発電に使用する燃料の高騰分を転嫁する「燃料費調整額」の上昇により、年間支払い電気料金が前年比で4割増になっているケースもある。
一方で、物価高の影響で荷動きが鈍化したことで大都市圏を中心に在庫が積み上がり、庫腹のひっ迫が深刻化。収容可能なスペースに対する貨物の埋まり具合を示す「庫腹占有率」は9割を超えている地域もある。電気料金上昇分の料金への転嫁や一部では取引の見直しの動きも広がっている。
石炭や液化天然ガス(LNG)などの輸入価格高騰による燃料費調整額の上昇、再生可能エネルギー発電促進賦課金の増額、電力市況の悪化や電力需給ひっ迫、さらにはウクライナ情勢の影響など様々な理由により電力調達価格が上がっている。新電力を含む各電力会社が電気料金プランを見直し、電気料金の値上げが続く。