賢い子を育てるには睡眠が必要で、賢い子どもの親は睡眠を大切にしているといいます。睡眠を最優先すると、赤ちゃんのときから認知力を発達させたり、感情的知性を身に付けたりすることができます。新生児には16時間以上の睡眠が必要なのに、実際は10時間から12時間ほどになっているのが現状です。なぜ赤ちゃんには睡眠が必要なのに、睡眠不足になっているのでしょうか。イントラセルラー・セラピーズ社所属の神経科学者のポリー・ムーア氏の著作『賢い子は1歳までの眠りで決まる』(日本文芸社刊)から、抜粋して紹介します。
多くの赤ちゃんが睡眠不足
わたしたちが暮らす文化のなかでは、赤ちゃんにたっぷり睡眠をとらせるのが難しくなっています。
子どもの睡眠障害は増えるばかりです。はじめて親になったたくさんの人々と接した経験からも、いつも睡眠不足の赤ちゃんが増えていることがわかっています。
わたしの講座の受講者から聞いた話のなかには、赤ちゃんが1日に12時間、さらには10時間しか寝ないという例や、抱っこされたまま泣きつづけ、ようやくうとうとしてきたと思ったら、あっという間に昼寝が終わってしまうという例もありました。