ダイヤモンド編集部は、自衛官らに「武器」などの評価を聞くアンケートを実施し、108人から回答を得た。特集『軍事ビジネス&自衛隊 10兆円争奪戦』(全25回)の#6では、防衛の最前線にいる自衛官が選ぶ「海外に売れない武器ランキング」をお届けする。総じて「海外製より割高」なことが売れない理由だが、中には「使いにくい」という致命的な評価もあった。有事の発生リスクが高まっていることから、世界の武器市場は空前の活況を呈している。早急な“改良”なくして商機を逸してしまうかもしれない。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)
小銃の単価は海外製の5倍!
輸出できない国産武器の悲哀
ダイヤモンド編集部は、台湾有事の発生リスクが高まっていることなどを踏まえ、自衛官らに日本の防衛装備の評価などを聞くアンケートを実施した。
回答者数は、前回2017年のアンケートの53人から倍増し、防衛関係者の危機感が強くなっていることをうかがわせた。
アンケートの回答に基づき、「海外に売れない武器ランキング」を作成すると、自衛隊向けに最適化した結果、「過剰スペック」「割高」になっている武器が勢ぞろいした。中には「実戦向きではない」という致命的な欠点を指摘された武器もあった。
自衛官たちが本音で告白する残念な武器とは何か。次ページでは、「海外に売れない武器ランキング」を見ていこう。