ゴーン氏逃亡助けた米国人、日本の服役は「拷問」今月、母親の母国であるレバノンに滞在するピーター・テイラー氏。同氏は自分のやったことを後悔していないと話す DIEGO IBARRA SANCHEZ FOR THE WALL STREET JOURNAL

【東京】日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告を音響機材用の箱に隠し、日本からの逃亡を助けた2人の米国人の1人は、自分のやったことを後悔していないと話す。

 逃亡に関与したとして日本で有罪判決を受けたピーター・テイラー氏(29)は、日本で服役中に厳しい扱いを受けたと振り返った。その経験から、東京で数カ月の間勾留されたゴーン氏が、プライベートジェットで出国したことは正当化できると納得したという。

「私なら、毎日繰り返してやるだろうし、日曜日なら2回だってやるだろう」とテイラー氏は述べた。「率直に言って、非暴力的な犯罪で強制的にこうした状況に置かれた者なら誰でも、逃亡するのは全くもって当然だ」

 同氏は、2019年12月のゴーン氏の国外逃亡に関与した罪で横浜の刑務所に収監され、最近14カ月の刑期を終えた。現在レバノンで暮らすゴーン氏は、逃亡者として国際手配されている。逃亡前、ゴーン氏は保釈金を支払って保釈され、東京に住んでいた。