私の家族も、ある時期までは「やめろ、やめろ」の大合唱だった。しかし後期高齢者となっても週5日、都内の会社まで通勤している私を見たら、何も言わなくなった。子どもなどは「元気で楽しそうでいいね。うらやましい」と言いたげな顔をしている。

 もちろん、やめろと言われても、やめるつもりは毛頭ない。ビジネスマン人生で、いまが一番楽しい。そう断言できるからだ。

週5で働くために、日課にもひと工夫

 ここで、私の1日を紹介したい。なんということのない日常かもしれないが、私にとっては、ささやかながら達成感には事欠かないチャレンジに満ちあふれている。

 朝は決まって4時過ぎには起きる。着替えをして、パンと牛乳で朝ごはんをすませる。それから、前の晩に洗っておいたお皿を食器棚に片付けて、家中のゴミ箱をきれいにして回る。

 こうした毎朝のルーティンを全部忘れずにやり遂げたというだけで、朝から「やったぜ!」という気分になる。

 6時の時報を聞いたら家を出る。出勤のための朝の準備は大変だが、うまくいけば10分くらい早く終わり、出勤前に朝のニュースをチェックする余裕ができる。これでまた「さあ、今日も会社に行けるぞ!」と達成感が得られる。

 会社には7時過ぎに到着する。セキュリティを外し、玄関のカギを開けて、事務所の明かりをつける。自分の机に座り、途中のコンビニエンスストアで買った缶コーヒーを飲む。ここでまた「やったぜ!」である。昨日と変わらず無事に会社にたどり着けたことが嬉しい。

 仕事にとりかかるのは、7時半頃からだろうか。9時になると社員たちがポツポツと出社してくる。

 早朝に出社した分、夕方は早めに上がらせてもらう。午後3時か4時頃には会社を出て、退勤ラッシュ前の電車に乗り、座って帰る。