ニューヨークの歴史

意外と知らないニューヨークの歴史・特徴、先住民から土地を買った時の驚きの値段とは

 もともとはアメリカ先住民(ネイティブ・アメリカン)が住んでいた緑が豊かに茂るマンハッタン島(ニューヨーク市)を、17世紀(1609年)にオランダの「東インド会社」に雇われたイギリスの探検家ヘンリー・ハドソンが偶然発見しました。マンハッタンの語源は、アメリカ先住民レナペ族の言葉で「多くの丘がある島」の意味を持つ「マンナハッタ(Mannahatta)」であると言われています。

 ヘンリー・ハドソンがたどり着いたマンハッタン島の西側を流れる川は、ハドソン・リバー(Hudson River)と名付けられ、オランダ人が入植し、開拓されていきました。1626年、オランダ人は土地を所有するという概念がなかったアメリカ先住民から、60ギルダー(現在の24ドル相当)というタダ同然の価格でマンハッタン島を買い取った(だまし取った)のです。

 その後、オランダ領として「ニューアムステルダム」(アムステルダムはオランダの首都)と呼ばれ、当時ヨーロッパで需要が高かったビーバーなどの毛皮貿易が栄えました。1664年にイギリスの占領下となり、今度はヨーク公の名前からとって「ニューヨーク」に改名。支配する国が異なっても、常に「ニュー」を冠せられたニューヨークは、新しい流れを受け入れる柔軟性がありました。

 イギリスとの独立戦争を経て、1776年7月4日、アメリカはイギリスからの独立宣言を行い、1785年~1790年にはニューヨーク市がアメリカ合衆国の最初の首都になりました(現在の首都はワシントンD.C.)。ニューヨーク市は多くの移民を受け入れ続け、1886年にはフランスから「自由の女神」が贈られ、リバティ・アイランドに設置されました。