春夏と比較すると秋冬は売り上げが6割も落ちるという男性制汗剤市場。しかし、「男デオナチュレ」は秋冬でも売り上げを維持し、コロナ禍で外出機会が減る中でも、売り上げは年々増加している。どのような施策で「男デオナチュレ」は成長を遂げているのか。発売元であるシービックのU&Iマーケティング本部マネージャーの井上芳春氏に話を聞いた。(清談社 沼澤典史)
従業員100人程度の中小企業が
大企業に負けないシェアを獲得
昨今は男女問わず美容やエチケット商品のニーズが高まってきている。その中で、存在感を示しているのが、シービックが手がける制汗剤「デオナチュレ/男デオナチュレ(「デオナチュレ」の男性向けブランド)」シリーズ。含有されている有効成分「焼ミョウバン」が、汗を抑え、抗菌作用を発揮するという商品だ。
まずは国内の制汗剤市場の概要を見てみよう。そもそも制汗剤市場は着実に成長を続けていて、シービックによれば2003年の市場規模が272億円だったのに対し、2022年は400億円まで成長したという(シート剤型を除く)。その中で、男性市場は2003年が33億円だったのに対し、2022年は103億円と3倍以上に拡大。全体から見れば少ないが、こちらも昨今の美意識の高まりと比例して、堅調に成長している。