多くの企業で副業が解禁されている昨今。自分も何かはじめたい、とインターネットで「副業」を検索した経験がある人もいるだろう。じつは、そのスマホ画面に表示された検索結果のなかには、詐欺被害に遭うリスクをはらむものも紛れている。近年、被害者が増加しているという「スマホ副業詐欺」の実態に迫る。(清談社 真島加代)
スマホ副業詐欺への
誘導方法が多様化
「スマホでの簡単な作業で数万円稼げる」「何もせずに毎日1万円以上」――ネットやSNSの広告で、こんな文言を目にしたことはあるだろうか。実はそれらは“スマホ副業詐欺”への入り口かもしれない。
「近年、SNSのダイレクトメッセージやLINE経由、またはインターネット広告で副業の勧誘を行う“スマホ副業詐欺”とみられる被害が増えています。消費者庁や国民生活センターからも注意喚起がなされています」
そう語るのは詐欺の手口に詳しい、ルポライターの多田文明氏。消費者庁は2022年9月、個人のLINEに「1日の作業時間10分で稼げる」というメッセージを送り、後に高額なサポートプランに契約させたとして「レイズ」と「ゼニス」の2社の情報を公表し、話題になった。