米連邦準備制度理事会(FRB)が年内の利下げについて考えるのは時期尚早だと述べているのに対し、投資家はFRBがまさにそれを行おうとしているとの確信を強めている。投資家の期待とFRBの政策との食い違い、そしてそれが最終的にどのように解消されるかは、2023年の金融市場にとって最大級の問題になりつつある。資産運用担当者の多くはインフレがピークに達したと予想している。今後は物価上昇圧力が急速に低下し、FRBがこれまでに実施した利上げの一部を年内に巻き戻すとの見立てだ。現に前回の利上げ局面では、終了からわずか7カ月後の2019年に利下げに転じた。一方、FRB幹部らはそれとは異なるメッセージを発している。「今回はインフレ率がはるかに高いため、これまでとは違う展開になる」というものだ。