アクティビスト(物言う株主)のライアン・コーエン氏が中国の電子商取引最大手アリババグループの株式を数億ドル相当取得し、自社株買いプログラムの加速とさらなる拡大を要求している。事情を知る複数の関係者が明らかにした。これらの関係者によると、コーエン氏は2022年後半にアリババ株を取得した。3000億ドル(約38兆4800億円)近いアリババの時価総額に比べると取得額は小さいものの、同氏は個人投資家に強い影響力を持っており、同氏の投資先に個人投資家の買いが殺到することも多い。関係筋によれば、コーエン氏は昨年8月、アリババの取締役会に初めて接触。同社は今後5年間で2桁の増収率と20%近いフリーキャッシュフロー伸び率を達成できるという同氏の見解に基づくと、株価は大幅に過小評価されていると伝えたという。