米国債市場が年明け以降、快走していることで、史上最悪の下げとなった昨年から持ち直すとの期待が高まっている。米国債利回りは今年に入り大きく下がっており(価格は上昇)、その低下幅は昨年1月の上昇幅より大きい。ただ、断定するにはあまりに時期尚早であり、債券市場がこの先、困難に見舞われるとみるアナリストも多い。とはいえ、これまでの回復基調は大方の想定を超えており、株式など他の資産にも追い風となっている。疲弊した市場関係者のムードも総じて上向いてきた。米債券は昨年、容赦のない売りを浴びた。その結果、価格急落による影響を受けやすいオフザラン(既発債)銘柄は、流動性が高い新発債と比べて、異例の大幅ディスカウント水準で取引されていた。