ペルーでは、ここ5年で6人の大統領が誕生した。新たな大統領が先月就任すると、死者42人を出す激しい抗議デモが発生。多くの都市が機能不全に陥った。メキシコでは、アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領が同国の独立選挙機関を損なう措置を導入した。ブラジルでは、昨年10月の大統領選に不正があったと主張するジャイル・ボルソナロ前大統領の支持者ら数千人が大統領府・議会・最高裁判所を襲撃・占拠する事件が起こった。中南米全体で、近年見られなかった形で民主主義が試されている。世論調査担当者や政治アナリスト、市民らはこう口をそろえる。時に暴徒化する抗議デモは見慣れた光景となった。汚職撲滅を目指す国際監視組織トランスペアレンシー・インターナショナルによると、中南米では市民の半分以上が、汚職が増えており、選挙で選ばれた当局者の大半は腐敗していると考えている。
中南米揺るがす暴動、民主主義に幻滅する市民
ブラジルとペルーが直近の事例、汚職や格差への不満高まる
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