ウクライナ東部にあるロシアの仮設兵舎を狙ったミサイル攻撃で、新たに動員されたロシア兵数十人が死亡してから2週間が経過した。しかしロシア国内の多くの人々は、自分たちの親類は生きているのか、それとも死んだのかという問いの答えをいまだに得られていない。ある36歳の女性は、この兵舎を使っていた連隊の1つに所属していたいとこを探したところ、採用事務所からは彼が任務を行っているとの説明を受けたという。「ニュースを待て」と言われたと、この女性は話す。彼女は現在、病院に電話して、いとこが運ばれてこなかったかどうか尋ねている。しかしロシア国防省によると、ロシア占領下のマキイウカにおける元日の攻撃で少なくとも89人のロシア人動員兵が殺害されたが、死者の多くの出身地であるロシア南西部のサマラ地域では、ささやき程度の不満の声が聞かれただけだった。サマラでは、ロシア政府の戦争継続の方針に公然と抵抗する人はほとんどいない。開戦から1年近くがたち、これまでに何千人ものロシア兵の命が奪われた。