毎年恒例のこの時期がまたやって来た。ダボス上空には、気候変動の問題を嘆くために集まる億万長者のプライベートジェットが数多く飛んでいる。米国のジョン・ケリー気候変動担当大統領特使が今週述べた通り、彼らは地球を救うために来た。交通渋滞が通りをふさぎ、すべてのホテルでセキュリティーチェックが行われ、町中でパーティーやレセプションが絶え間なく行われている。世界経済フォーラム(WEF、通称ダボス会議)の年次総会が復活したのだ。地元の人たちの関心は薄いようだ。ある住民が筆者に対し不満げに話したように、ダボスの住民はWEFの開催期間を、ニューオーリンズの多くの住民がカーニバル「マルディグラ」に対応するのと同じように扱っている。町を出るには絶好の機会であり、宿泊施設に一泊何千ドルもの値段が付くため、起業家精神のある住民なら、熱狂的なフォーラム参加者に古い自宅を貸し出すことで、住宅ローン1年分の返済をカバーすることも可能だ。