「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」の著者、わび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterで10万超えいいねを連発、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。「焦らず、無理せず、自分らしく楽しく生きるメソッド」が詰まった本書。元自衛官でTwitterフォロワー15万人のぱやぱやくんも、本書について、「どんな人が読んでも参考になる本」と語る。今回は、ぱやぱやくんに本書のおすすめポイントについて聞いた。(初出:2022年2月4日)
自衛隊の「スリル、ショック、サスペンス」な日々
――『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』にて、わびさんが自衛隊の幹部自衛官として勤務していたときのことを、「スリル、ショック、サスペンスな日々だった」と書かれています。ぱやぱやくんも自衛隊に勤務されていたころに、スリル、ショック、サスペンスだなと感じた出来事はありますか?
わびさんも書かれている通り、自衛隊はスリル、ショック、サスペンスなことだらけです。とくにギャグセンスについては独特なので注意が必要です。
防衛大学校の学生時代に「第1空挺団研修」というカリキュラムがありました。
第1空挺団は陸上自衛隊でも屈強な隊員が揃う精鋭部隊であり、そんな第1空挺団を体験してみようという研修でした。
ただ、あくまでも研修なので空挺隊員は、あの手この手でおもしろいことを仕込んでくるのです。
研修については緊迫感の中で、学生たちは戦々恐々としていました。
しかし隊員の方が迷彩シャツを脱ぐと、上半身にサインペンでドラえもんが描かれていたり、自己紹介で「好きな食べ物はオムライスとハンバーグ!」と謎のギャグを挟んできます。
ここで笑うとマッチョな空挺隊員が真顔でやってきて「お前は空挺団なめてるだろ!?」と怒られ、腕立て伏せを30回ほどやることになります。笑ってはいけないところで、あえて意味不明なギャグを入れてくる。
「笑うと怒られるから笑わない」という精神鍛錬です。私は笑わないように乗り切ったのですが、いま思えば笑って腕立て伏せしていた方が思い出に残りましたね。