米テネシー州メンフィスで黒人男性のタイリー・ニコルズさん(29)が警察から暴行を受けて死亡した事件で、その様子を捉えたボディーカメラの映像は関与した警官らの裁判でもカギを握ることになるとみられている。だが詳細を記録した動画であっても、法廷の場では検察に難しい問題を突きつけることがあると専門家らは指摘する。米テネシー州メンフィスの当局者らは27日夜に動画を公表。映像は抵抗できないニコルズさんが複数の警官から殴る蹴るの暴行を繰り返し受ける様子を捉えている。ニコルズさんは事件の3日後に病院で死亡。メンフィス警察の5人の元警官はいずれも黒人で、第2級殺人罪などで起訴されている。フロリダ州で検事を14年にわたって務めたアレクシス・サイクス氏は、メンフィスの事件で撮影された動画について、複数の警官が繰り返し犯罪を行う様子を捉えている点で際立っていると指摘。これほどまでに説得力がある動画はなかなかないとした。
米メンフィスの黒人男性暴行死、裁判で動画の扱いに難しさも
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