米製戦車「M1エイブラムス」は米軍が保有する最強クラスの陸上兵器だ。敵軍の戦車や陣地などの目標に迫り、主砲と機関銃で攻撃して走り去る。この戦車の装甲は厚く、小火器や砲弾の破片、またはある程度の直撃からも車両と乗員4人を守ることが可能だ。また水深約1.2メートルまでの潜水渡渉ができる。「戦車隊の基本的な使命は敵と交戦し、これを破壊することだ」と、2019年版の陸軍と海兵隊の戦車指揮官のための訓練用文書は冒頭で記している。バイデン米政権は25日、ウクライナがロシアに奪われた領土の奪還を支援するため、M1エイブラムス31両をウクライナに供与すると正式に発表した。第2次世界大戦中に戦車指揮官だったクレイトン・エイブラムス大将にちなんで名付けられた最初のエイブラムスは、1980年に米陸軍が運用を開始した。当初ドイツの戦略的要衝だったフルダ峡谷でソビエト軍と戦うために設計されたエイブラムスは、主砲の大型化や装甲・変速機・駆動系の改善などを何度も更新してきた。米議会図書館の研究部門である議会調査局(CRS)によると、国防総省は長年の間にこの戦車のさまざまなタイプを7000両以上購入した。
米が供与する戦車エイブラムス、その性能とは
ウクライナでの戦争を一変させるか
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