体の痛みから解放されるには「背骨」を整えよう、プロトレーナーが伝授日常の歩く・走る動作も、体をねじって背骨を回旋(かいせん)させて動くのが効率のいい体の使い方(写真はイメージです) Photo:PIXTA

いくつになっても動ける体、ケガをしない体でいるためには、どうすればいいのでしょうか。プロ野球選手やサッカーW杯日本代表選手、S級S班競輪選手など、プロスポーツ選手のトレーナーとして活躍している木村雅浩さんによると、「体の痛みは、間違った体の使い方・動かし方が原因」といいます。そこで、木村さんが実際にスポーツ選手たちに教えている「本来の体の使い方」や「体を整えるトレーニング」について、『プロスポーツトレーナーが教える 背骨を整えれば体は動く!ラクになる!』の一部を抜粋して紹介します。

故障の多かった駅伝選手のパフォーマンスが変わった理由

 先日、全日本大学駅伝をテレビで観戦していたときのことです。突然、「K」という名前がパーンと目に飛び込んできました。

 Kくんは中学時代から私がトレーニング指導をしていた選手。駅伝の名門大学に進み、1年生のルーキーながら2区を任され、トップでタスキをつないだのです。従来の区間記録を上回る好タイムの大活躍でした。

 初めて出会った頃の彼は、鵞足(がそく)炎、足底筋膜炎、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)炎……など、とにかく故障の多い選手でした。