人間は座っている「だけ」で疲れる。
肩コリ、腰痛、首コリ、猫背、むくみの原因は「座り仕事」だった!
「ただ座っているだけなのに、なぜ疲れてしまうのか」。
その答えはシンプルで明快。
「筋肉は動かさないと硬くなる。硬くなると、血流が悪くなり、コリが生まれる」。
硬くなった筋肉を徹底的にほぐし、コリをとる。それにはストレッチしかない。
『座り仕事の疲れがぜんぶとれるコリほぐしストレッチ』の著者、ストレッチトレーナーのなぁさんに「座り仕事」のしつこい疲れのとり方を聞いた。連載のバックナンバーはこちらから。(初出:2020年7月12日)
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「背中が張っていてつらい」なら、このストレッチ!
人間の体は、頭と内臓は前に重心がかかり、背中やもも裏の筋肉がそれを支える構造になっています。
頭や内臓を支える大きな筋肉が脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)です。次のイラストを見てください。
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脊柱起立筋はひとつの筋肉ではなく、「棘筋(きょくきん)」「最長筋(さいちょうきん)」「腸肋筋(ちょうろくきん)」という筋肉の総称です。
脊柱起立筋が硬くなると、背中が疲れるだけでなく、だんだんと背骨が丸まってしまい、脂肪がお腹に寄っていきます。体重のわりに「ぽっこりお腹」に見えてしまう。そんな残念なスタイルができあがってしまうのです。
ストレッチをすることで、背中の張りが解消されるとともに、スタイル維持にもつながります。一石二鳥ですね。さっそく紹介します。
ステップ① 足を肩幅の1.5倍ほどに開き、両手を両膝に置く
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ステップ② 腰の位置は保ったまま、片方の肩を前に突き出す。このとき腰を深く落としすぎると、脊柱起立筋ではなく股関節のストレッチになってしまうので注意
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以上です。このストレッチのポイントは「腰を中腰ほどの高さにキープすること」。背中が張っていると感じたら、ぜひ試してみてください。