人間は座っている「だけ」で疲れる。
肩コリ、腰痛、首コリ、猫背、むくみの原因は「座り仕事」だった!
「ただ座っているだけなのに、なぜ疲れてしまうのか」。
その答えはシンプルで明快。
「筋肉は動かさないと硬くなる。硬くなると、血流が悪くなり、コリが生まれる」。
硬くなった筋肉を徹底的にほぐし、コリをとる。それにはストレッチしかない。
『座り仕事の疲れがぜんぶとれるコリほぐしストレッチ』の著者、ストレッチトレーナーのなぁさんに「座り仕事」のしつこい疲れのとり方を聞いた。連載のバックナンバーはこちらから。
座り仕事で絶対やってはいけないこと
びしっと背筋を伸ばして8時間のデスクワークは無理でしょう。頭も腕もとても重い。長丁場になったときは、デスクにヒジをつき、腕で頭を支え、ほおづえをつきたくなりますよね。
ただ、ほおづえはやはりいただけません。
ヒジを曲げてデスクに置き、手のひらにほおを乗せると、腕の内側にある上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)、ヒジから手のひらにかけての筋肉である前腕筋群(ぜんわんきんぐん)、肩まわりの筋肉である三角筋(さんかくきん)の前部に大きな負担がかかります。
さらに注意したいのが骨盤・背骨のずれ。ほおづえをつくと、必然的に肩が前に出ます。加えて、一方の腕に体重が乗ることになりますから、骨盤が下がり、ずれやすくなります。
背骨は、小さな骨が積み重なってできています。頭の位置が変わらないままに骨盤がずれると、頭と骨盤をつなぐ背骨のひとつひとつが整合性をとろうと、ゆがんで調整します。次のイラストを見てください。
背骨は「小まわりが利く」ので、とてもゆがみやすいのです。背骨がゆがめば、骨格もゆがみ、疲れやすい体になります。ほおづえをつくのは絶対に止めてください。