米政府当局者らは5日、上空の高高度で中国の偵察用気球が飛行していたケースは過去にもあったものの、領空を離れるまで探知できなかったと明らかにした。米軍は中国政府による作戦の理解を深めるため、撃ち落とした気球の残骸回収を進めている。国防総省の当局者らによれば、米本土への気球の侵入は過去にも確認されており、トランプ前政権下では少なくとも3回、バイデン政権でも1回起きている。政府高官らはこれまでの気球は飛行時間が大幅に短かったため、当時は探知することができなかった可能性があるとした。また当局者の1人は気球の飛行に関する多くの情報について、後々になってから全貌が明らかになったと述べている。気球を使った中国政府の偵察活動に関する詳細が浮上する中、新たな侵入に対して米政府の準備態勢が不十分であったことや、過去4件への政府対応に疑問の声が上がっている。