少なくとも1週間にわたって米領空を飛行した中国の偵察気球を撃墜する決定を下した後、ジョー・バイデン大統領と同氏の功績を記録する人たちはウイニングランを行っている。この決定は支持されて当然だが、気球の飛行に関しては答えが示されるべき多くの疑問がある。その答えは、勝ち誇るような発表をしたホワイトハウスからは得られていない。  まず、気球がいつ米領空に侵入したかと、撃墜するまで長い時間がかかった経緯を時系列で振り返ろう。バイデン氏は4日、1日に国防総省に気球の撃墜を命じたと語った。しかしその時点で、気球がアラスカ州上空で米国に侵入してから既に数日たっていた。