ビジネスシーンにおいて、経験と実績を重ねていくとそれに応じた役職や地位が与えられます。役職が上がってくると責任が課せられ、プレッシャーも大きくなりますが、これまでの実績や成果を認められたという喜びと新たな仕事のやりがいを感じることができるものです。役職が与えられ、部下も出来、仕事に対する自信が大きくなっていくと、知らず知らずのうちに失われていくものがあります。それが「謙虚さ」です。今日は一流の人にみる「謙虚さ」についてです。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)
ファーストクラスに乗る謙虚な人と横柄な人の違い
ファーストクラスにお乗りになるお客様は、社会的な地位や役職があり、経済力も伴っている人です。企業の代表者、指導者としてご活躍されている方が多く、大企業の経営者ともなれば、スケジュールは秘書が管理し、移動も運転手付きの車で送り迎えされ、こまごました身の回りの雑務はすべてお付きの人が行います。
日々人を使うことに慣れ、それが当たり前になってくると、本人も気が付かないうちに人に対する接し方が変わってくることがあります。それが、謙虚か横柄かという人柄になって表れるのです。
あるお客様が「乗務員呼び出しボタン」を押した時のことです。無意識な振る舞いに”真のエグゼクティブ”を感じたケースがありました。一体どんな振る舞いだったのか、ご紹介しましょう。