「子どもには、少しでも体によいものを食べさせたい!」ですよね。
でも、ごはんは毎日のこと。なるべくシンプルで簡単に済ませたいものです。
この連載では、『医師が教える 子どもの食事 50の基本』の著者で、赤坂ファミリークリニックの院長であり、東京大学医学部附属病院の小児科医でもある伊藤明子先生が、最新の医学データをもとに「子どもが食べるべきもの、避けるべきもの」をご紹介します。
不確かなネット情報ではなく、医学データと膨大な臨床経験から、本当に子どもの体と脳によい食事がわかります。毎日の食卓にすぐに取り入れられるヒントが満載です。
※食物アレルギーのある方は必ず医師に相談してください。
子どもが食べなくても、落ち込まないで
ある研究で、子どもが嫌がって食べないものでも、8~15回食卓に出すことで、食べられるようになることがわかっています[*101]。栄養のために食べてほしい食材を子どもが食べなかったとしても、心配しすぎないでくださいね。
子どもが食べるようになるためのポイントは、
●親が食に対して、前向きに取り組むこと
●親も楽しく食事をすること
です。
「これは子どもの心と体にとってよいことだ」と前向きな姿勢でいることはとても大切です。そして親がおいしそうにしながら楽しく食べていると、子どももやがて食べるようになります。
毎回の食事が「食べる」「食べない」をめぐるバトルになるのはとても悲しく、避けたいことですね。食べることは本来うれしいこと、楽しいことであり、つらいことではないのですから。
食べないものを10回以上出すなんて…と悲観的になりすぎないでくださいね。
このほかにも『医師が教える 子どもの食事 50の基本』では、子どもの脳と体に最高の食べ方、最悪の食べ方をわかりやすく紹介しています。
(本原稿は伊藤明子著『医師が教える 子どもの食事 50の基本』から一部抜粋・編集したものです)
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