金融市場では、国債利回りが上昇する中でも高リスク投資が騰勢を強めている。一体、何が起こっているのか?暗号資産(仮想通貨)ビットコインは今週に入り、昨年8月以来初めて2万5000ドルの節目を回復。ハイテク株中心のナスダック100指数は週初から2.4%の値上がりだ。「ミーム(はやり)株」ですら、復調が鮮明となっている。これは、市場全体が債券利回りの上昇にすこぶる敏感に反応しているように思われた昨年とは正反対の動きだ。ここにきて「FOMO(乗り遅れる恐怖)」のコールオプションから、暗号資産や赤字ハイテク企業まで、リスクの高い取引にマネーがこぞって回帰している。ペン・ミューチュアル・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジウェイ・レン氏は「まるで新型コロナウイルス流行時のような取引が戻っている。金利ははるかに高い水準にあるにもかかわらずだ」と話す。