YouTubeで宣伝したいなら「のび太君向け動画を作れ」の真意写真はイメージです Photo:PIXTA

1企業1チャンネルの時代が目前に迫っている。YouTubeは企業の宣伝ツールとして、今後ますます主流となっていくだろう。中でもコンテンツは集客を左右するカギの一つになり得る。YouTubeプロデューサーの大原昌人氏は、単なる自社PRで終わらせるのではなく、大衆を意識したハウツー動画で認知を得ることがポイントだと語る。本記事では企業がビジネス系チャンネルで成功するための秘訣、その一端を紹介する。※本稿は、大原昌人『会社の売上を爆上げする YouTube集客の教科書』(自由国民社)の一部を抜粋・編集したものです。

どのお客さんを獲りにいく?

 最初に行うべきはチャンネルのターゲット設定です。

「誰に向けて情報を発信するのか」が決まらなければ、内容も決まりません。逆にいうと、ターゲットさえ固まれば、おのずとチャンネルの方向性は見えてきます。

 とはいえ、ここはそれほどむずかしく考える必要はないでしょう。普段あなたの会社が狙っている層を、そのままチャンネルのターゲットにすればいいのです。

 30~50代女性向けの化粧品を扱っているなら、変にひねらず、そのまま30~50代女性に向けたチャンネルにするというわけです。

 逆に「YouTubeだから若い人向けにしよう」などと考えるのはやめた方がいいでしょう。

 若い人にウケたとしても、彼らがエンド商品に興味を持ってくれるわけではありません。ファンが増えても本業の売上につながらなければ、ビジネス系チャンネルとしては失敗です。

 ターゲット層が最初からある程度見えているのは、企業の強みといえます。というのも、エンド商品をもたない主婦やサラリーマンが副業でYouTubeを始める場合は、ターゲット設定でまず悩み、漠然としたイメージで始めてしまうケースが多いのです。ターゲットが固まっていないとチャンネルの性格もぶれてしまい、なかなか伸びません。

 それに対して企業はこれまでの経験上、どんな人が自社商品を買ってくれるかわかっているので、ターゲット設定で悩むことなくドンピシャな企画を立てられるのです。

のび太君向けコンテンツを
発信することが超重要

 ターゲットを決めたら、次は「そのターゲットが好んで見てくれそうなコンテンツは何か」を考えましょう。

 もちろん、好まれるものなら何でもありというわけにはいきません。ビジネス系チャンネルの目的は、再生回数を稼いで広告収入を得ることではなく、視聴者の信頼や親近感を培って集客につなげることですから、その目的を達成しうるコンテンツを発信する必要があります。

 視聴者の信頼や親近感を得るためのコンテンツとしてもっとも適しているのは「ハウツー系/ノウハウ系」です。