「世界史とは、戦争の歴史です」。そう語るのは、現役東大生集団の東大カルペ・ディエムだ。全国複数の高校で学習指導を行う彼らが、「戦争」を切り口に、世界史の流れをわかりやすく解説した『東大生が教える 戦争超全史』が3月1日に刊行された。世界史、現代情勢を理解するうえで超重要な戦争・反乱・革命・紛争を、「地域別」にたどった、教養にも受験にも効く一冊だ。古代の戦争からウクライナ戦争まで、約140の戦争が掲載された、まさに「全史」と呼ぶにふさわしい教養書である。今回は、本書の刊行にあたり、著者に「東大生の世界史勉強法」について教えてもらった。

【東大生】がやっている、絶対に忘れない「世界史勉強法」とは?Photo: Adobe Stock

東大生が教える「世界史勉強法」のポイントとは?

「東大生は、どうやって世界史を勉強しているのか?」ということをよく聞かれます。東大の世界史の問題は非常に難解です。教科書や参考書を持ち込んだとしても半分の点数が取れるかどうか、という難題が毎年出題されています。

 では、東大生はどんな勉強をし、それら難解な入試問題にも対応できる世界史の知識を得ているのか。

 その答えのひとつは、「世界史を“面”でとらえる」という点にあると思います。1つの国ごとに単語や人物を覚えるのではなく、他の国との繋がりを調べ、世界や地域レベルで考える。「点」として暗記するのではなく、世界史全体を「面」でとらえていくのです。

東大生の「世界史ノート」を公開!

 たとえば、東大生はこんなノートを作っています。

【東大生】がやっている、絶対に忘れない「世界史勉強法」とは?東大生の世界史ノート

 縦は地域で割って、横は時代で割ります。そしてそれぞれの時代にどんな出来事があったのか、どこでどんな衝突や貿易・融和、戦争があったのかを理解していくわけです。

「戦争」を軸に考えると、世界史がより深く理解できる

 そして、このときに一番重要になるのが「戦争」です。戦争は、複数の地域の歴史がぶつかり合うものであり、縦と横が結び付くターニングポイントでもあるからです。これが『東大生が教える 戦争超全史』を出版した理由のひとつでもありますが、戦争を軸に歴史を学ぶことで、世界史の流れがより頭に残るようになるのです。

東大カルペ・ディエム
現役の東大生集団。貧困家庭で週3日アルバイトをしながら合格した東大生や地方公立高校で東大模試1位になった東大生など、多くの「逆転合格」をした現役東大生が集い、全国複数の学校でワークショップや講演会を実施している。年間1000人以上の生徒に学習指導を行う。著書に『東大生が教える戦争超全史』(ダイヤモンド社)などがある。