今、人気の「自力整体」人の手を借りずに、「整体施術のプロの技法」を自分におこなえるメソッドだ。痛みや不調を解決するワークを紹介した『すごい自力整体』は、大きな反響を呼んでいる。今回、出版を記念して著者の矢上真理恵さんと対談してくださったのは、「自力整体」の生みの親・矢上裕さん。矢上真理恵さんのお父様でもある矢上裕さんは35年前、鍼灸師・整体治療家として治療しながら、効果の高い施術を自分におこなえるように改良し「自力整体」を完成。著書は25冊を超える。今回『すごい自力整体』の監修者として参加。対談の第8話は、「頭痛を今すぐ解消したいときに役立つ! 整体プロの技」、です(構成/依田則子、写真/榊智朗)
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家

つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技

整体プロの技で、いっきに頭痛解消!

――矢上さんの著書『すごい自力整体』には、気になる不調を今すぐ解消する、悩み別の「自力整体」が多数紹介されていて役立ちました。今回は頭痛の対処法について教えていただけますか?

矢上裕(以下「裕」):頭痛といっても様々なタイプがありますから、ここでは「気」や「血液」の流れを促して痛みをとる「仰向けでおこなう頭痛直し」の一連の動きを紹介しましょう。

矢上真理恵(以下「真理恵」):このワークは眼精疲労の解消にも役立ちます。目のツボを刺激するので経絡でつながる骨盤まわりの緊張もほぐれてリラックスできますよ。

仰向けでおこなう頭痛直し(*画像を見ながらおこなうとわかりやすいです)>

1 仰向けになります。両手の指を絡めて親指を出し、親指で上眼窩(じょうがんか)の指圧を行います(画像参照:上眼窩は画像の人差し指のあたり。眼球がおさまる頭蓋骨のくぼみ)。

つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技
つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技

 

2 目を閉じて、手のひらで瞼(まぶた)を覆い、目を休ませます。

つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技

 

3 仰向けの状態のまま(※写真はツボを説明するため座っていますが、実際は仰向けです)、後頭部の「ぼんのくぼ」に指先を当てます(※画像参照「ぼんのくぼ」は後頭部の髪の生え際あたりにある少しくぼんだ部分。ここには「亜門」というツボがあり、気の流れが詰まりやすい場所。指圧をすることで眼精疲労や頭痛解消に効果があるといわれている)

つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技
つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技

 

4 お尻を上げて、体重をかけて、ぼんのくぼを指圧します。

つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技

【次回に続く】

『すごい自力整体』では、この他にも、整体プロの技法を使って、コリや痛み、ゆがみを解消するワークを多数掲載しています。(★一部動画でもご視聴いただけます)

つらい頭痛を今すぐ消したいときに役立つ、整体プロのほぐし技矢上真理恵(やがみ・まりえ)写真左
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し1万5000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。

監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約1万5000名が学んでいる。著書に『DVDで覚える自力整体』『DVD3分から始める 症状別 はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗