世の中にあまた存在する好敵手同士のライバル関係。話題の文庫新刊書『勝つのはどっち? ライバル対決 おもしろ雑学』からの一部抜粋・再編集で、様々なジャンルでのライバル対決を取り上げ、勝負に白黒をつけてみた。軍配が上がるのはどっちか?
野球とクリケット、
よく似たスポーツだが…
現在開催中のワールドベースボールクラシックは、2006年に第1回大会が開催された、いわば「野球の世界一」を決める国際大会です。それほど野球が世界中で人気のあるスポーツになっている証拠ともいえるでしょう。
さて、野球とよく似ている「クリケット」というスポーツをご存じでしょうか? バットの形状は平たいオールのようで野球とは違いますが、投手、打者、野手がいるので、一見、野球と似ている印象を受けます。ただしクリケットの野手は素手(グローブをはめない)、投手(ボウラーと呼ぶ)は投球の際に助走をつけることができるというように両者の細かい違いはたくさんあります。
クリケットはイングランドで生まれた球技です。
その起源は諸説ありますが、13世紀に羊飼いの遊びとして始まったといわれています。羊飼いが棒状のスティックを使って、味方のゲートを投げ込まれる石から守るゲームが原型と考えられています。
野球の起源を巡っても諸説ありますが、フランスやアイルランドでその原型となる「ラ・シュール」や「ラウンダーズ」などのゲームが生まれ、道具やルールの変化を経ながら現在の球技として発展したのは新大陸のアメリカにおいてでした。