米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は8日、下院金融サービス委員会で証言し、今月の会合で議論する利上げ幅についての判断は保留しているとの認識を示した。同氏の前日の発言を受け、市場では0.5ポイントの利上げ観測が強まっていた。パウエル氏は前日の議会証言で、22日までの2日間開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5ポイントの利上げを検討する可能性を示唆。市場では大幅利上げを織り込む動きが広がった。この日は証言冒頭で、「これに関して何も決まっていないことを強調しておく」と述べた。準備原稿の文言には含まれていなかったこの発言以外は前日と同じ証言内容で、「データを包括的に踏まえ、より急ピッチの引き締めが正当化されるなら、利上げペースを引き上げる用意がある」と述べた。