2016年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの奇跡』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。
「人間のDNAは99.9%同じ」なので、
ある感情を持つと、近くの人に影響を与える
同じ「音叉(特定の音の高さを発する2叉の道具)」を2つ用意して、片方の音を鳴らします。
すると、もう片方には触れてもいないのに、音が鳴りはじめます。これを「共鳴」といいます。
私は、人の感情も共鳴すると考えています。組成構造が似たものは、一方がある感情を持って振動すると、近くにいるものすべてに影響を与えます。
「人間のDNAは、99.9%は、ほかの人と共通している」といわれています。自分と他人のDNAを比較すると、0.1%の違いしかありません。
人間は、99.9%遺伝子が一緒なのですから、「ほぼ同じ組成構造」と考えてもいいでしょう。
ということは、楽しそうに笑っている人がいたら、その隣にいる人も、ものすごく元気になって楽しく幸せになるのではないでしょうか。
もし、少し体調が悪いとか、疲れ気味という人がいたとして、両隣の人が、本当に心を込めて嬉しそうに「嬉しい」「楽しい」と言ったとすると、真ん中の人も元気になるかもしれません。
でも、「嬉しい・楽しい・幸せ・愛してる・大好き・ありがとう・ツイてる(私はこの7つの言葉を、七福神ならぬ「祝福神」と名づけました)」という言葉を言い続けていたのに、病気で亡くなってしまうことがあります。
「祝福神」を口にしているのに、「元気にならない人」には、ある「共通項」が見られることがあります。それは、「家族の中に、心配性の人がいた」ということです。
病気をしている人のまわりに、「心配ばかりしている人」「悪いことばかりを考えている人」がいると、共鳴が起こって、どんどん悪くなってしまうことがあるようです。
逆に、本人が「苦しい」「つらい」と愚痴を言っていても、家族やまわりの人が「大丈夫、大丈夫、なんでもないよ」と声をかけていると、本人は「そうかな」と思いながら、どんどん元気になってしまう、という事例が、私のところに報告されています。
私は「幸せ4万%」で生きています。私は、たくさんの講演会に招かれていますが、みなさんに「何かを伝えたい」とか、「このように生きてください」「お願いだから幸せになってください」と思ったことは、なんと一度もありません。
仮に私が、「幸せにしてあげたい」と思ったとしたら、それは、「あなた方は幸せじゃない」と言っているのと同じです。
だから私は、「幸せになってもらいたい」とは思っていません。自分自身が幸せなので、幸せを噛み締めながら生きているだけです。
なぜ、私の2時間の講演会の「ほとんどがダジャレ」かというと、何か大切なことを伝える必要はないからです。
ただ、笑ってもらえればいい。もっと言えば、私自身が笑われていればいいのです。
私自身が、「人生を楽しんで、幸せに思っている」ことが、会場に自然に伝われば、なにも話さなくてもいい。
でも、「間がもたない」から話しています。そして、みなさんは、私を見て笑っていればいいのです。
「今、自分の家族に元気のない人がいる。病気の人がいる。引きこもりの人がいる。うつ状態の人がいる。そういう人をどうしたら治してあげられるでしょうか?」という相談をたくさんいただきます。
その人をどうこうする必要はなくて、「自分がどう生きるかだけ」を考えればいい。
家族は、DNAの構造が、さらに一致しているのですから、「私」が元気に楽しく幸せに明るく生きていれば、家族もどんどん元気になることでしょう。
どうやら、家族の中に、「楽しくて、幸せで、ニコニコしていて、『今、こういうふうに丈夫に幸せに生きていられることは、本当にありがたいね』と宇宙に向って感謝をしている人」がいれば、ほかの家族も、どんどん元気になっていくみたいです。