新生活が始まり、新しい出会いが多いこの時期、「人は見た目で9割決まる」と思い込んで、つい外見のみに気をかけていませんか。「実は、“ある行動”が好かれるうえで“顔だちより重要”という研究報告があるんですよ」と話すのは、心理学における「対人魅力」研究に詳しい心理学者の内藤誼人氏。そこで氏の新刊『100の最新研究でわかった 人に好かれる最強の心理学』(青春出版社)から、外見に自信がない人でも、簡単に魅力をアップでき、出会う人すべてに好かれるようになる方法を抜粋紹介します。
プロフィール写真がイケメンでなくても好評価になる理由
人に好かれるうえでは、イケメンかどうかよりも、心理学で「愛他性」と呼ばれる要因のほうがよほど重要だということを示す驚きの研究報告があります。
英国ウースター大学のダニエル・ファレリーは、オンラインで募集した202名の女性に、男性のプロフィールを読んでもらって、その印象を尋ねてみました。
ただし、ファレリーは、次の2つの条件を設けていました。まず、プロフィール写真。魅力的な顔の男性の写真か、そうでもない男性の写真を載せるかで条件をひとつ作りました。
もうひとつは、愛他的かどうか。思いやりをもって行動することを、心理学では「愛他性」と呼んでいます。愛他性の高い男性である条件では、「川に落ちた子どもを助けるために飛び込んだ」という紹介文がありました。愛他性の低い男性の条件では、この部分の文章が「飛び込まなかった」に変えられていました。