誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】最近、調子が悪いな…と思ったら考えてほしいこと・ベスト1Photo: Adobe Stock

精神科医の“鉄板の問いかけ”とは?

クリニックにいらっしゃる患者さんに対して、医師として客観的に体調の悪さをはかる1つの目安は、「なんとか日常が回っていますか?」という質問です。自分のことを、ものすごくポジティブに評価する人というのは、少数派です。ちょっとでも嫌なことがあると、「あまりうまくいっていない」と思いがち。

「体調が悪い」「調子がよくない」と思っている患者さんでも、「日常がなんとか回っていますか?」と尋ねると、「なんとか日常は回っています」と答える人が多いんです。つまり、体調が優れているわけではないけれども、日常が回らないほどマズいことになっている人は少ないともいえます。

なんとかなっている≒幸せ

見方をかえると、けっこう控えめな人が多いともいえます。自分がすごくうまくいっているなんていうのは、ちょっと恥ずかしい。でも、にっちもさっちもいかないかというと、そうともいえない。「毎日なんとかなってますか」くらいに尋ねると、わりと冷静に「まあ、なんとかなってはいます」と自己評価するわけです。

日常がなんとかなっているということは、とても貴重なことですし、なんとか幸せなんだといえると思います。その背景には、自分だけでなく、家族や友人、同僚といった存在があって、なんとか回っているのですから、それだけでも幸せなことなんです。

毎日がすごくうまくいったり、なにもかもが輝いているなんてことなんて、ほとんどありません。「体調が優れず、いっぱいいっぱいだけど、毎日なんとかなっている」というのが、人生のリアルな姿であって、それはすごくうまくいっているともいえるんです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。