米シリコンバレー銀行が突然破綻した一因は、金利がゼロ近辺から上昇した際に価値を失った資産にある。金利の上昇は銀行のバランスシートを圧迫し続け、経済の他の部分にも問題を引き起こすだろう。
銀行は、米国債や住宅ローン担保証券など金利に敏感な証券で損失を被った。金利が上昇し続ければ、こうした損失はさらに拡大することになる。連邦準備制度理事会(FRB)が期待するように、インフレを緩和するための高い金利が経済を減速させれば、銀行は他の損失にも直面する可能性がある。リスクの一つは商業用不動産で、半分以上空いたオフィスビルの所有者が債務の支払いに苦しむかもしれない。そうなれば、すでに価格が下落している商業用不動産担保証券に打撃を与えることになる。