最近の銀行業界の混乱が、どれほど米経済の重荷になるかは分からない。だが、米商務省が3月31日発表したインフレ統計は、米連邦準備制度理事会(FRB)にとって利上げを継続して後に失敗だったと気付くのではなく、まずは様子見するほうが賢明だと思わせてくれる内容だった。  米商務省が発表した2月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前月比0.3%上昇、前年同月比5.0%上昇した。PCEはFRBが物価指標として重視している。  より重要なのは、食品・エネルギーを除いたコアのPCE価格指数も前月比0.3%上昇だったことだ。