今や日本国民の5人に1人が、何かしらの「オタク」といわれる時代。オタクは趣味に没頭するあまり、恋愛や結婚が二の次になっている人も多い印象ですが、自身もオタクで、オタク向けの結婚相談所を運営している横井睦智氏は、「オタクは“結婚”に向いている」「オタクが結婚することはメリットだらけ」と話します。本稿は、横井睦智『オタク婚活はじめます』(すばる舎)の一部を抜粋・編集したものです。
日本の未婚男性は
不幸度が高い
一般に「未婚者よりも既婚者のほうが幸福度が高い」ことが、世界各国の調査結果から明らかになっています。特に日本については「未婚者、特に未婚男性の幸福度が極端に低い」というデータがあります。
2012年に発表されたISSP(国際社会調査プログラム)の調査結果を、教育社会学者の舞田敏彦氏が分析した結果が同氏のブログに掲載されているのですが、それによると、日本の未婚男性の幸福度の低さ(つまり不幸度)は、調査対象の41カ国中、4位とかなりの上位でした。一方で、既婚男性の不幸度は41カ国中28位で国際平均よりも下になります。未婚と既婚のあいだに20位以上の差が開いているのですが、男性が未婚か既婚かでここまで幸福度に差が出るのは、このデータでは日本だけです。
ちなみに、女性の場合も男性ほどではありませんが、既婚女性のほうが未婚女性より幸福度が高い傾向があります。
この結果に、ゾッとしませんか?
知人や友人、同僚たちが家庭を築き、人によっては小学生から中学生の親になっている年齢になると、「自分は一生独身でいい」と、結婚願望があるのに結婚をあきらめる人も増えてきます。また、結婚願望がなく独身を貫いてきた人も、「本当に生涯独身でいいのか?」と迷うこともあります。
自分が不幸だと思っている独身者が多いのは、「生涯独身で生きて幸福になる」ことがいかに難しいかを示しているのではないでしょうか。
若い頃は、仕事や趣味に情熱を注いでいれば、幸せを感じられたかもしれません。実際、未婚男性の中でもオタクは幸福度が高いというデータもあるようです。オタ活に全力投球していれば幸せだからです。
でも、人生の折り返し地点に来てみると、生涯独身に覚悟を持てず、「自分は不幸だ」と感じてしまう人が多いのだと思います。
「オタ活に人生を捧げる。それが自分の幸せなんだ」と心から思える人は、私の言うことなど忘れてしまってください。でも、本音では結婚をしたい、結婚に興味があるという人は、ぜひ思い立ったその日から婚活を始めましょう。
オタクが結婚をすると
社会的信用が得られる
「独身は気楽でいいよなー。時間もお金もぜんぶ自分のために使えるし」
「あなたが結婚できないのは理想が高すぎるからよ。もう若くないんだから、早く結婚しなさい」
「あいつは独身で子育てをしていないから、部下も上手に育てられない」