「入学式の後、教室に軟禁状態にされて、役員が決まるまで出られなかった」「どうしても引き受けられない人は、保護者全員の前で家庭の事情を話さなければならなかった」
弁護士ドットコムがLINEでPTAについての意見を募集すると、このような体験談が複数寄せられた。会長として改革に踏み切った所寿弥弁護士は「役員の強制は法的に大問題だ」としたうえで、「PTA会員である保護者誰もが、自由に自分の意見を言う権利がある」と、本音で話し合う必要性を訴える。
改革のために、何をすべきか。話を聞いた。
入会も活動も「強制」はNG
所弁護士は、PTAの活動はそもそも「任意」であり、強制することはできないと強調する。役員が決まるまで教室に「軟禁状態」にされることは「法的に大問題であり、活動が『任意』ではなくなってしまう」と指摘する。
「役員が決まらなければ、これまでのやり方を変えるなど工夫をすればいいと思います。私がいたPTAでは、役員の選出をしやすくするためにクラスで選抜していた役職を学年全体に広げるという改正をおこないました」