バフェット氏は投資先の
「ブランド価値」を重視する
バフェット氏の有名な投資先として、コカ・コーラがよく知られています。普通の投資家は会社の四半期ごとの決算発表をみて一喜一憂しながら投資をしたり、逆に株を投げ売ったりします。1株あたり利益が下がったら、会社の株価は急落して安くなるわけです。
しかしバフェット氏は、コカ・コーラの価値がたかが四半期で大きく下がるわけはないと考えます。20年、50年、100年のスパンで考えて世界中の人たちがコカ・コーラを飲み続けていると思えば、その株は永遠に買いなのです。
株式市場が揺れてコカ・コーラの株価が下がるたびに、バフェット氏はコカ・コーラ株に食指を動かして仕込んで、あとはずっと持ち続ける。そしてコカ・コーラ社は長期でみればずっと成長し続けて、バフェット氏に利益を運んでくれます。
その観点からバフェット氏は、ブランド価値を非常に重視します。今、バフェット氏のポートフォリオを見るとアップル株が一番大きな比率を占めていますが、確かにアップル製品は私たち誰もが欲しがるブランドです。
他にはアメックス、クラフト・ハインツ(チーズ製品とケチャップ)、シェブロン(アメリカの石油メジャー)など、バフェット氏の投資先にはアメリカ人なら誰でもよく知っているブランドが並びます。
ただ、以前のバフェット氏の投資には二つの制約がありました。自分がよく知らないビジネスには手を出さないことと、アメリカ以外の株には積極的ではないことです。