連休明け、何か体もだるく、頑張っているのに成果が出ないと悩んでいる人も多いかもしれない。
そんなときおすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。急成長企業「アンカー・ジャパン」CEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。
そんな本書を推薦するのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」著者・わびさんだ。
わびさんは、自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterフォロワーは15.7万人を突破、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。
書評家としても鋭い論考を投げかけるわびさんに、『1位思考』を活用しながら、新年度をらくらく乗り切る知恵をシェアしてもらおう。
自衛隊で習うこと
Q:わびさんのベストセラーに「常に20%の時間の余裕を持たせます」とありました。
仕事のできる人はなぜか忙しそうにしていません。
一方、仕事ができない人ほどいつもテンパっています。
できる人はなぜ「余力」があるのでしょうか?
わび:すべての人に共通するかはわかりませんが、私のまわりで「常に20%の余力のある人」は、全体を俯瞰することに長けている人が多かったです。
『1位思考』的にいうと、大局観を持っている人です。
自衛隊では、「予備は戦勢支配の主要な手段」と教わります。
戦勢とは、戦い全体の形勢、なりゆきのこと。
仕事も同じで、すべての力をすべての仕事に振り分けていたら、不測の事態が発生した場合、形勢が傾いてしまいます。
ですので、予備や余力はとても大事になってきます。
話を元に戻すと、全体を俯瞰することに長けている人は、組織全体のここぞというときに20%の余力を投入し、成果を上げます。
ですから、平時に20%の余力を持って働いても、誰も何も言いません。
一方で、全体を俯瞰することができていない人は、20%の余力を持たせても、その力を投入する機会を逃してしまうので、ここぞというときも何の戦力にもならない「ただサボっている人」になってしまいます。
『1位思考』には、将棋で大局観の基礎を確立し、経営の実践を通して全体を俯瞰する術を培われた猿渡さんの知識が詰まっています。
新年度のスタートや五月病対策の参考になると思います。なにかモヤモヤする人、現状を変えたい人は、読んでみることをおすすめします。