ビジネスに必要なのは「かわいい言い方」だった!残念だと思われない“言い換え術”の具体例写真はイメージです Photo:PIXTA

どんなにコミュニケーションが難しい場面でも、柔らかな雰囲気で場を和ませる「感じのいい人」には、共通した言い方があるという。トップクラスのビジネスセミナー講師が明かす、周囲との関係を上向かせる“かわいい言い方”とは。本稿は、山崎拓巳『なぜか感じがいい人のかわいい言い方』(サンクチュアリ出版)の一部を抜粋・編集したものです。

“急ぎの仕事”の依頼は
相手に聞く姿勢を作ってもらう

 相手の負担があまりにも大きい。そんな大変なお願い事をするときは、どう伝えたらいいかわからなくて、つい先送りしたくなるもの。でもいつかは伝えないといけない。ならばどう伝えればいいのか。

 大変な依頼内容は先に話すと、相手にショックを与えるかもしれません。

 ですから、ぼくはこんな順序で伝えることにしています。まず最初に「ただただ申し訳ないという気持ちでいっぱいなのです」という謝罪をします。

 相手が「早く教えてください。なんかこわいよ~」と本題を催促しはじめたら、「じつはこういう事情がありまして」と理由を説明します。そして「○○さんのチカラを借りて、要するにこれをお願いしたいのです」という本題は最後に伝えます。

 普通ならば「A・○○をやってほしい(本題)」「B・なぜならこうだから(理由)」「C・申し訳ありません(謝罪)」という具合に、A→B→Cの順番で話すところを、「C・申し訳ありません(謝罪)」「B・こういうわけで(理由)」「A・○○をやってほしい(本題)」という具合に、C→B→Aの順番で話すのです。

 こうして先に「聞くことに対する覚悟」を持ってもらった上で、重要度をお伝えすることによって、引き受けていただける可能性は高まります。

【仕事を急いでやってもらいたいとき】
大人の言い方:「急いでやっていただけますか」

かわいい言い方:「ただただ申し訳ないという話なのです」

壁をつくらずに
“おことわり”する言い方

 忙しくて時間が取れないときや、気乗りしないときもあるかもしれません。でもパーティー、イベント、飲み会などのお誘いを受けたときは、ぼくはできるだけ参加するようにしています。

 誘われるということは、そこに自分にとって有益な「縁」と「ヒント」が隠されているかもしれないと思うからです。行こうかどうしようか迷ったら行くべきです。

 それでも事情によって、どうしても参加できないときもあります。そんなときはどんな風にお断りすれば、相手に感じよく伝わるのでしょうか。

 中には「行けない理由」を一生懸命説明しようとする人がいます。相手に対する申し訳ない気持ちがそうさせるのだと思いますが、これはきっと逆効果でしょう。「あなたとの予定よりも、こちらの予定の方が私にとっては価値が上だ」という考えを強調するだけだからです。

 それよりも一生懸命伝えるべきは「行けなくて残念な気持ち」なのです。行きたかったのに残念です、ああすごく悔しいな、なんでよりによって日程がかぶっちゃっているんだろう、次があったら絶対誘ってください、という具合に。

 断る残念さを伝えることによって、むしろ関係が良くなったら最高ですね。

【身近な人からのお誘いを断るとき】
大人の言い方:「こういう理由で行けないのです」

かわいい言い方:「行けなくてすごく残念です」

苦手なことへの誘いには
サクッとやめられる布石を打つ

 ダンス、カラオケ、ジョギング、ゴルフ、ゲーム……趣味にもいろいろありますが、それぞれ得意・苦手はあるでしょう。もちろんぼくにもあります。

 あなたは苦手なことに誘われたらどうしますか?

 ぼくのモットーは「全種目参加」です。「誘われたら断らない」に挑戦し続けています(ただしバンジージャンプとスカイダイビングをのぞく)。食わず嫌いの人生はもったいないと考えているからです。

 たとえ苦手そうなことだとしても、「あまり得意ではないですが、やってみたいです」「足手まといになるかもしれませんが、参加してもいいでしょうか?」「今は飲めないのですが、食べる方でがんばります」などと断った上で、なんでも首を突っ込むことにしています。

 よく「なんでそんなに仕事も、遊びも複数できるのですか?」と周囲に驚かれますが、答えはシンプル。はじめてみて好きじゃなかったらサクッとやめる、と決めているからです。はじめるのが苦手な人は、やめるのが苦手な人だと思うのです。

 世の中には「この人は苦手」からはじまって、結婚までいたる人も大勢います。今苦手だと思い込んでいることが、案外、将来のあなたを助けてくれたりするのです。

 なにごとも“一生やることはない”と決めつけず、可能性をのぞいてみましょう。

【苦手なことに誘われたとき】
大人の言い方:「苦手なので、やめておきます」

かわいい言い方:「得意ではありませんが、やってみたいです」

コストに見合わない提案を
対立せずに改善させる会話術

 ある場面でリーダーから提案がありました。自信満々の提案です。しかしその提案は、どう考えてもかけるコストに対して成果が見合わない感じがしている。やることになっても、モチベーションが出なそうだ。