マッキンゼーのエリート達が実践、今ビジネスで最も求められる能力とはマッキンゼーで出会った一流ビジネスパーソンの共通点とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「最高に効率のいい働き方」とはどんな働き方でしょうか?DXによって改善された業務フローや、テレワーク&オンライン業務などの自由度の高い働き方……などそれぞれ思い浮かぶことはありますよね。しかし、じつはもっと重要なことが。それは「感情コントロール力」です。一体なぜ「感情コントロール力」が大切なのでしょうか?そこで今回は大嶋祥誉さんの新刊『マッキンゼーで学んだ最高に効率のいい働き方』からマッキンゼーのエリート達が実践していたという平常心の大切さについて抜粋し紹介します。

スキルやテクニックよりもはるかに重要な基本習慣とは

 今、ビジネスパーソンに最も求められている能力は何だと思いますか?

 論理的思考力?デジタルスキル?コミュニケーション能力?いえいえ、じつはそれよりはるかに重要なことがあります。

 それは「感情コントロール力」です。

 私たちは日常、さまざまな感情が湧き起こります。とくにこのコロナ禍で、仕事環境が一変。テレワークやオンライン業務に急に移行したことで、仕事先との連携がうまく図れず、社内コミュニケーションも不足して、一人で仕事を抱えてしまい、感情を乱しやすくなっている状況があります。

 感情に振り回される人と上手にコントロールできる人とでは、同じ仕事でも処理するのに時間がかかり、仕事の効率やパフォーマンス、成果にも大きな差が生じます。

 それは、スポーツ選手をイメージするとわかりやすいでしょう。どんなに身体能力に優れ、高度なテクニックを持っていても、感情が乱れていたら試合で良いパファーマンスは発揮できません。それと同じです。

 余計な感情は物事を複雑にします。

 たとえば嫌いな上司の言葉は、いちいち心に引っかかります。普段ならすぐにこなせる仕事もなかなか集中できず、時間がかかったり出来が悪くなったりして、結果的にとても効率が悪くなってしまうのです。

 感情が不安定だとコミュニケーションも難しくなります。それによって人間関係がギクシャクしたり、もめたりして、思うように仕事が進みません。感情が乱れがちな人は何かにつけて滞り、ためらい、逡巡します。時間と労力を使う割に仕事が遅く、質も悪い。結果として評価が下がるのです。

マッキンゼーで出会った一流ビジネスパーソンの共通点

 一流のビジネスパーソンほど、エネルギーを一つのことに集中して使うことが大きな成果につながることをよく知っています。限られたエネルギーを効率よく仕事に向けることがパフォーマンスを上げる一番の方法であることを熟知しているのです。

 そして、その妨げの最大の要因が感情に振り回されることだと理解しています。

 私が以前勤めていたコンサルティングファーム、マッキンゼー・アンド・カンパニーでは、優秀なビジネスパーソンにたくさん出会うことができました。みな例外なく感情コントロールの達人だったと言えます。

 どんなに多忙であっても、焦ったりイライラすることなく、目標に向かって最短距離で結果を出していく。それを最優先にするので、日常で派生する些末な感情にこだわることはありません。その徹底ぶりは見事だったと思います。

 ただし、彼らは感情を抑圧するのではありません。むしろ喜怒哀楽を素直に表現します。とても自然体でバランスがいいのです。冷静でありながら人間味にも溢れている。つまり魅力的な人物なのです。周囲の人望も厚く、良好な人間関係を築くことができる。それによってさらに仕事がしやすい環境が生まれていく。これこそが成功へ向かう「正のスパイラル」です。