TOEFLテストやIELTSといった試験のために英単語を学びつつ、同時に教養が身についたとしたら、タイパのよい学びだろう。とくに一般的な知識として知っておきたいのが世界史である。書籍『世界史で学ぶ教養の英単語』は、歴史上の人物、出来事、宗教など150テーマを取り上げて、わかりやすい英文と対訳で記述した。高校の世界史で学ぶ内容を英語で詳しく知ることができるうえ、英文ではTOEFLテスト、IELTSで重要語として過去20年で3回以上登場した単語を、テーマにからめて学べる。知っているようで知らない世界史を、重要英単語とともに連載5回にわたり紹介する。

【世界史で学ぶ英単語】サウジアラビアの歴代国王は、全員がIbn Saudの息子だった

滅亡した国の王子として生まれたIbn Saudは
亡命生活からリヤドを奪還し、サウジアラビアを建国

Ibn Saud was the founder of Saudi Arabia. He was born around 1880 as the son of the king of the Second Saudi State in Riyadh. After the state collapsed in 1890, his family took refuge in Kuwait. In 1902, Ibn Saud regained Riyadh, and organized a fanatic army called the Ikhwan. He expanded his territory, but he was sober enough to see the folly of irritating the British by pushing into those areas allied with Britain. Some of the Ikhwan, dedicated to the idea of purifying Islam, accused him of religious laxity. Finding himself in conflict with the Ikhwan, he crushed it in 1930. In 1932, he established Saudi Arabia.

イブン・サウードはサウジアラビアの建国者である。1880年頃に第二次サウード王国国王の息子としてリヤドに生まれた。1890年に王国が滅びると、一族でクウェートに亡命した。1902年にリヤドを奪還し、狂信的な軍隊イフワーンを結成した。領土を拡張していったが、イギリスと同盟関係にある地域に攻め込んでイギリスの怒りを買う愚を避ける分別を持ち合わせていた。イスラム教の純化に専心するイフワーンの中には、そのような彼を宗教的にいい加減だと責める者もいた。イフワーンとの間にずれを見出すようになった彼は、1930年にこれをつぶした。そして1932年にサウジアラビアを建国した。